ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐
「未来、青乃臣さんも、こう言ってくれ とるんじゃ。
許してやってくれぃ」
「おじいちゃんはいいだろうけ ど……!」
未来は悩んだ。
そんなに頼み込まれたら、断るのも悪い 気がする。
しかし、未来は人と馴れ合うのがあまり 好きではない。
学校の人間関係も、広く浅い付き合いを 好むタイプだ。
よくわからない人間と同居をするなん て、彼女の精神的に、負担が大き過ぎる のである。
「私、一人暮らしが好きなの。
親が忙しいからっておじいちゃんも変に 気を遣ってるんだろうけど、そういうの いらないから」
未来はベッドに腰を下ろし、足組みをし て言った。
青乃臣は低姿勢のまま彼女を見上げる。
「家事やるのは勝手だけど、私の生活ス ペースに入ってこないで。
干渉されるのも、説教されるのも、大嫌 いなの。自由にやらせて。
同居してるからって、アンタ達をお客様 扱いしたりしないから。
それでもいいなら、好きにしたら?」
「未来様…! ありがとうございま す!」
青乃臣は満面の笑みを浮かべ、何度も頭 を下げる。