ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐

ソウルメイトの定義は、国や世界によっ て違うし、

人により、ソウルメイトに対する見方や 知識は異なる。

ゆえに、本当か嘘か分からないソウルメ イト伝説が各地に広まっているのも、否 めない。


「私は信じています。

ソウルメイトの絆が、我々の世界に存在 することを」

青乃臣は言った。

「私が魔術師になったのは、エルク様に とって立派な執事でありたかったからで すが、それだけではありません。

技術を高め、ソウルメイト探索魔術を習 得したかったからなのです」

「……そうだったのか」

「ええ。今まで隠していてすみませ ん……。


ソウルメイトにも、様々な言い伝えがあ ります。

私が言っているのは、輪廻(りんね)転 生の過程で真っ二つに割れた、自分の魂 の片割れのことです」

「未来と俺様は、前世で同じ魂を持って たってことか?」

「はい、そうです。

私の術式が正しければ、間違いありませ ん。

未来様とエルク様は、前世で同じ肉体を 共有していた。

現世に生まれ落ちた時、未来様とエルク 様の肉体に、前世の魂が受け継がれた。

……つまり、お二人はソウルメイト同 士、ということになります」
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