ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐
青乃臣は席を立ち、未来の食器を片付け 始めた。
「エルク様。ソウルメイトのお話、信じ て下さるのですね」
「まぁな。今まで、お前のサポートや意 見が間違ってたことなんてなかったし。
ソウルメイトのことは、正直まだよく分 かんねぇし、実感湧かねぇけど」
異世界に来て、ヴァンパイア反応が出 て、心細くなかったと言えばウソにな る。
そんな時、自分のそばにいてくれたのは 青乃臣だけだった。
彼がいれば、
変化した体質のことも、
未来のことも、
ラークリマの件も、
何とかなる気がする。
エルクは、青乃臣のことを心から信じて いる。
「じゃあ、まずは、未来と打ち解けない となー。
俺様にあんな態度取る人間、アイツが初 めてだぜ?」
「未来様はお優しい方ですよ。
期待した以上に、うまくいくかもしれま せん」
自信たっぷりに言い放つ青乃臣。
「そうかあ?
俺様は不安感ハンパないんだが」
「だって、未来様はエルク様のソウルメ イトなのですよ。
育った環境は違えど、純粋な魂の持ち主 には違いありません。
ここでお世話になれば、エルク様は必 ず、良質なラークリマを入手できますと も」
「お前は恥ずかし気もなく、よくそんな ことが普通に言えるな」
照れ隠しのため、エルクはぶっきらぼう な口調になった。