ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐
窓の外は雨。
まるでエルクの心情を映し出したかのよ うな天候だ。
落ち込むエルクに、青乃臣はこんな提案 をした。
「ラークリマのことも大切ですが、こち らのお屋敷でお世話になる以上、未来様 の日常を知る必要がありますね」
「未来のことは放っておこうぜ。
何やってもダメだ、ありゃ。
ラークリマさえ手に入れば、それでいい じゃん、もう」
「エルク様は、そうやって投げやりな言 い方をする時ほど、落ち込み度が深いの です。
昔から、それは変わりませんね」
エルクは恥ずかしそうに口をつぐむ。
「幸い、今日は雨が降っています。
エルク様の体も、晴れの日ほど重くはな いはずです。
行動するには最適な日。
未来様の学校に行ってみませんか?」