初恋
「知花さん、友達になりませんか?」

津川さんに突然言われて私は驚いた。

断る理由が難しくて…私は何も言わなかった。

津川さんは、ニヤリと笑うと私にこう言った。

「やっぱり無理ですよね …あんな騒ぎあったし。けどもし良かったら友達になって下さい…そしたらアナタの知りたい保育園の記憶教えてあげますよ…実は私も同じ保育園なんです。」

津川さんの言葉に私は、ドキリとした。

私の知らない私の記憶。その記憶のかけらを津川さんは与えてくれると言うのだ…。
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