幕末パノラマ
考えれば考えるほどジンジンと胸が痛む
けれど、真夏はもっと辛かったはずだ
いや、今も辛いはずだ
痛くて辛くて死ぬほど何度俺の知らない所で泣いたのだろう
俺は...
俺は...なんて無力なんだろう
「春...」
総司が俺の名を呼ぶ
「...すいません、少し一人にしてもらってもいいですか...」
顔を上げず土方にそう聞くと、土方は俺の肩に手を置くと部屋を出て行く
それに続くように他の人も部屋から出て行き、しんっと部屋が静まり返る
「...ごめっ..ごめん、真夏..」
ごめんーーー。
静かな部屋に俺の声が虚しく響き渡った
*