幕末パノラマ
「「「「「「いただきます」」」」」」
食卓には大勢の男
女っ気なんて一つたりともない
「あー、そういえばそろそろ土方さんと山南さん大阪から帰ってくる頃じゃないか?」
ガヤガヤと騒がしい部屋の中で永倉さんの声が響く
もともと声の大きい人だからそりゃ響くのは当たり前か
「そのことなんだが...山南さんが利き腕を怪我してしまったらしい」
「なっ...!!!!」
ガヤガヤした部屋から一変、近藤さんの一言で部屋がシーンと静まり返る
「治るのか?」
「わからない、だがそれ程ひどい怪我らしい」
「そう...か」
利き腕の怪我
それはきっと”武士”にとっては死ぬよりもきっと、辛く
死んだ方がマシだ
そう思える事かもしれない
*