幕末パノラマ






「みなさーん!春を連れてきましたー!」



スパーンと良い音をたてて開く障子とともに響く怒鳴り声




「遅えぞ総司っ!!」



「ええー、そんなに時間はかかってないと思いますけどー。」



「...。」


いや、だいぶあの場所で話したいた気がする


誰かが待っていたのならはやくこちらに来ればよかった


それにここには火鉢がある


暖房まではいかないがそこそこ暖かい



「おい、総司そいつが例の奴か?」



一人の大柄の男が総司にそう質問すると一斉に視線が総司から俺にうつる



「青沼 春です」


ぺこりと軽くお辞儀をする俺


こんなに視線を浴びたのはいつぶりだろうか、そんなに目立ったことはあまりしない俺だったけど、部活で一回だけこれ以上の人数から痛い視線を浴びたことがある





でもまさか、その時の俺が今こうやってタイムスリップするなんて非現実な事考えもしなかっただろう







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