幕末パノラマ
なんとかかんとか襟を斎藤さんから離してもらうことに成功した俺だけども...
「斎藤さん、まだ、巡察の時間んじゃないはずですよね?」
まだ、ここに来てから数日しか経ってないので時間の事がよく分からない俺は半信半疑でそう尋ねる
「ああ」
相変わらず無口
聞かれたことしか返さない
くっそうー
だったら..しつこく質問してやる
「じゃあ、なんでこんなに早くわざわざ俺の襟まで掴んでまちにいこうとしてるんですかー?」
「お前の刀を選ぶために..だ」
「刀?」
「ああ、だから巡察の時間を早めた」
そこまで聞くとああ。と納得する俺
ん?でもまて
「俺、刀なんて買えるお金なんて持ってませんよ?」
平成から来たのだからそんな幕末の硬貨なんてあるわけがない
これぞ本当の無一文...
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