このままずっと
幼なじみ



~キーンコーンカーンコーン~


授業を終えるチャイムが校内に響き渡る。



「ーーーーんっあ~」



その場であたしは大きく背伸びをした。



「またこんなところで寝ちゃったよ」



ここは、学校の屋上。
4時間目の英語の授業をサボってここでお昼寝。



ーーガラッガラ


扉が開く音がした。



「おい、恋緒
ったく、お前ってやつは

またここかよ」



声のする方に顔をむけると
幼なじみがいた。



「おぉ~凛じゃん
どーしてここに?」



眠たい目を擦りながら話しかける。



「あのな、恋緒
英語の山口が"また白石はサボりかっ"
って怒ってたそーだぞ」



あたしはようやく体を起こした。



「まぁ、大丈夫なんじゃん
何とかなるよ」



凛に笑顔をむけると
"バカ"っと即座に返された。





あたしの名前は

白石 恋緒
(シライシ レオ)


星鈴高校1年B組
(セイリン)




隣にいるのはあたしの幼なじみ。



広瀬 凛
(ヒロセ リン)



星鈴高校1年A組



焦げ茶で適当にセットされてる髪型。
名前の通り女の子みたいで
可愛い顔をしてる。




その時ーーー



「キャハハハッッッーーー
もー桜太ったら」



あ、この声。
どこかで聞いたことある。



いかにも女の子みたいな声がする方に
体を向けると


やっぱり。



「ねー、もう

せっかく、
人が良い気持ちでお昼寝してたのに」



重い腰をあげその場に立ち上がると
声がする方に歩みよった。




「おぉー、恋緒じゃん
凛もいる
2人で何やってんの?」






(篠宮 桜太)
シノミヤ オウタ



星鈴高校1年A組



同じクラスのあたしの幼なじみ。



黒の髪色に左耳のピアス。
少しチャラい。
そして、かなりのモテ男。



桜ちゃんがあたし達に気づき
笑顔で手を降った。



すると、



「あー恋緒ちゃん
こんにちはー」



とびっきりの甘い声で
あたしに話しかけてきたのは、
桜ちゃんの今の彼女のみき先輩。


ったく。
桜太ってやつは。
高校生活始まって1ヶ月しか経ってないのに
もう彼女つくって。



「みき先輩 こんにちわー」




あたしは偽笑顔をつくると
みき先輩に頭を下げ
すぐにその場を立ち去った。




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