タイムリミット~何度、愛してると言えますか?~
 「俺は、くるみに抱いてる気持ちが恋愛感情なのかわからない。でも、大切な人だから、隣でくるみを支えてやりたいんだ。それでも、いい?ってゆうか、そうさせて。」

やっと恭平はわたしを見る。

その瞳はわたしが大好きな、真っすぐで真剣で‥そらすことができない、強い瞳。

「‥‥ありがとう、恭平。」
「‥ん。」

二人、黙って手を繋いだまま桜の木を見つめる。ううん、見ているフリをしていた。
本当は、ドキドキして、壊れちゃいそうで
繋いだ右手だけが、やけにあったかくて。

胸の奥がくすぐったくって、ポカポカする。
そっか。これ、幸せっていうんだ。

「‥‥好き、です。」

小さく呟くと、恭平の返事はない。
その代わりギュッと繋いだ手に、力がこめられた。
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