MY DEAR…
あたしは解らなくなって、二人から顔を背けてしまう。
優歌さんは、潤んだ目であたしを見ていた。
「……。」
竹下は困ったように笑う。
「とりあえず二人共、もう行かないと遅刻するぞ。」
「!?竹下!!今何時だ!?」
「“竹下先生”だろ?今8時ちょっと過ぎたところだ。」
「!?やべ…っ!!遅刻するっ!!」
あたしは慌てて、走り出す。
「あ…っ、優歌ちゃんっ。行っちゃった…。
悠哉の車に乗っていけば良いのに…。」
竹下はゆっくり首を振る。
「…それじゃいけないんだ。朝比奈の場合はな…。」
「どうして…?同じ学校なのに…。」
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