MY DEAR…
「そんなのガキの前でやるなよっ!?
…そう言えばガキは?」
あたしは周りをキョロキョロと見る。
「この家に子供はいないぞ。
俺と優歌だけだしな。」
「そうなのか?」
「優歌ちゃん…、もしかして勘違いしてない?
あたしも悠哉も夫婦じゃないわよ?」
「なっ!?何も夫婦なんて言ってないだろっ!!」
あたしは赤い顔を誤魔化すように鍋の蓋を乱暴に置いた。
(そうか…、夫婦じゃないのか…。)
あたしは安心していた。
(…てっ!!なんだよ、今の!?)
あたしは慌てて思いっきり頭を振った。
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