MY DEAR…
「あれ…?
あたし、いつの間に外に出たんだ?」

あたしは気が付くと、学校を飛び出し、街の公園に出ていた

あたしは周りを見渡すと公園の中央広場の大きな時計が目に入った
時間を見ると、昼休みが終わる時間になっていた

「やべ…
授業が始まる…」

あたしは急いで来た道に振り返った

「あ~…ちょっとちょっと、そこの君?」
あたしは後ろから男の声に呼び止められた
振り向くと、あたしを呼び止めたのは制服を着た警官だった
「なんだよ?!
あたしは急いでんだよ!!」

あたしは少し、イライラして警官を怒鳴る

「君、中学生だろ?
まだ学校の終わる時間じゃないだろ?
こんなとこで、何をしてるのかな?」
「はぁ?!
今から戻るとこだよ!!」

「戻るって学校じゃないだろ?
ちょっと君、話があるから付いてきなさい」
警官はあたしの腕を掴んで、交番に連れて行こうとする
「何すんだよ?!
今から戻るって言ってんだろ!!
離せ!!」
あたしは必死に警官の手を振り払おうともがく
「何を言ってるんだ?
君みたいな不良がおとなしく戻るわけが無いだろ…?」

「…!!」
あたしは一瞬、振り払おうとする腕の力を抜いた

警官の言葉にあたしは泣きたくなってきた…

「…やっぱり、あんたも見た目かよ…?
見た目で“あたし”を決めんのかよ…!!」

あたしは下を向き、泣き出しそうになった時

「朝比奈!!」

あたしを呼ぶ声がした
< 7 / 61 >

この作品をシェア

pagetop