secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
「お姉さんや!!」
えっ…?
クドちゃん!?
どうして、ここに…。
帰ったはずじゃ…。
振り返ったすぐ後ろに、モエさんが立っていて、その背中にはクドちゃん。
「一緒に帰りましょう!!」
「…はい?」
目が据わっているわりには、滑舌がいい。
けど、これは酔っているせい?
「野宿は危ない!!危険!!男は狼なのよ!!」
人差し指をピンッと突き立てて、ブンブンと腕を上下に振るう。
『篠崎さん。すみません。事情は分かりませんが、クドが連れて帰るんだっと言い張ってて…』
そんなクドに見かねてか、慌てた様子で説明するハナビシさん。
「はぁ…」
あまりに、急展開すぎて酔った私の頭では何が起こっているのか処理が間に合わない。