secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
呼吸が出来ない。
私、このまま死んじゃうかな。
「…っ!!・・・ゴホッ!!」
「…ッチ!!きたねぇな。吐き出すんじゃねぇよ」
ほら、やっぱり死ねない。
甘いはずのメロンパンは、鉄の味がして美味しくない。
吐き出されて無残に転がっているメロンパンは、赤色な染まっていた。
私はただそれを見ているしかなかった。
コンクリートで造られた籠の中で私は今日も生かされている。
高い位置にある鉄格子から見える空には、星が輝く澄んだ空模様をしていた。
また明日。
また明日もこの空を見る事が出来るだろうか。
明日が来なければいいと願う私と明日を想像する私は矛盾している。
本当の私は一体どっちなのだろう。