secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜


それだけじゃない。


私はどうして籠の中から出る事が出来たの?


私を飼っていたあの男は?



私は何もわからない。



そう思ったとたんに、怖くなった。


優しくしてくれてるこの人たちの事が怖い。




「あーあ、ハナビシが泣かせた!!」



クドがそんな事を言うから、頬に手を当ててみれば、私は確かに泣いていた。



涙なんてもう枯れたのかと思ってたのに。



『えっ、嘘!?俺のせい?』



「ハナビシが勝手に服脱がせるからー」



『今さら!?でも、ごめん。そうだよな…俺が無神経だったよね』




彼は何も言えないでただ泣いている私の背中を優しく撫でてくれた。





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