secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
『モエ、そんな説明じゃ琴実ちゃん分からないよ』
「………」
「ハナビシ、仕方ないよ。モエはコミュニケーション能力は限り無く0だもん」
ここはあたしの出番だと、クドは椅子からぴょんっと飛び降りるとハナビシと場所を交代するように私の前で膝を折った。
「あたし、橘クド。クドって呼んで。」
「…クド?」
「うん。あたし達は、アナタに危害を加えるつもりはないから安心して。むしろ助けてあげる」
大きな目を三日月型にさせながら満面の笑みを浮かべるクド。
「たす、ける…?」
どうしてクドたちがそこまで?
ますます謎が深まるばかり。