secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
「そうだよ。あたし達が自由にしてあげる」
「…どうして?」
「それを生業(なりわい)としてるから」
ナリワイ。
生活していく為の仕事。
クドは私を助ける事を仕事だと言う。
依頼主は渡貫 美里。
私の友達。
クドは1枚の紙を私に見せてくれた。
そこには、大まかな個人情報と、私を飼っていたあの男の詳細。
そして1番下には、
依頼料¥100,000
と、記載されていた。
「………、美里…」
「彼女には明日会わせてあげる。今日はゆっくり休むといいよ。ハナビシのご飯でも食べてさ」
これは、この人たちのビジネス。
そう思ったら、ほんのちょっとだけ気持ちが楽になった気がした。