secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
「……アニソン」
『ああ、これクドが好きなんだ』
なるほど。
クドを見ると、曲に合わせて身体でリズムを刻み、サビに入ると熱唱していた。
24歳でアニソンを熱唱する女の人は初めて見た。
だけど、クドがそれをすると妙に合っていると言うか…違和感がないと言うか、まぁ普通だった。
「ねぇ、ねぇ!!コンビニ寄ろうよ!!アイス買おう、アイス」
「………」
コンビニの看板を見たクドがそう言っているが、モエさんはクドの言葉と共にコンビニもスルーした。
「はっ?過ぎた!!コンビニ過ぎたんだけど!!」
『アイスは帰りでもいいでしょ?』
「ダメよ!!琴実ちゃんと食べたかったのに!!それじゃあ遅い」
『いや、でも過ぎちゃったから…』
「引き返してくれればいい!!」