secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
「あなたいくつ?」
「24です」
「若いのね…今が楽しくて仕方ないでしょ?」
「まぁ…それなりに」
「羨ましいわ。私にはもうそんな事もないから」
カランッとグラスの中の氷が溶けて音を奏でる。
グラスの中に指先を入れて、氷をクルクルとかき回す。
私もきっと、この氷と同じ。
指先1つで、思い通りになっていたのかもね。
『クド、ごめん。待たせた』
ドアベルが控えめな音を立て、中に入ってきたのは彫刻のように整った顔をした男。
そして、その後ろからは絶世とも言える綺麗な顔を持った男が私の目の前に現れた。