secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
優しい眼差しでクドちゃんを見る彼は、本当に大事に思っている事が伝わる。
世の中には、彼みたいな男の人もいるのね。
つくづく、男運の無さを痛感する。
ドンッと鈍い音がして顔をあげれば、何故かクドちゃんが壁際に蹲っていた。
「…バカだろ」
ここで、初めて聞いたモエさんの声。
こちらの彼、ハナビシさんが軟らかいとするなら、モエさんは凛とした鋭い声色。
「床が斜めってた…キリちゃん、工事しないと!!ここ斜めってるよ!!」
「飲み過ぎだ。バカ、こっち来い」