secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜
流石に2度も、醜態を晒すわけにもいかない。
男運もお金も帰る家もないなんて、とんだ笑い話だわ。
「そんな事…それより、クドちゃん寝ちゃったみい」
静かだなと思ったら、クドちゃんは、カウンターに上半身を預け眠っていた。
『どおりで…。じゃあ、俺たちはそろそろ』
「今日はありがとうございます。クドちゃんにもお礼を…」
伝えておきます。
ハナビシさんは椅子から立ち上がり、モエさんの背中にクドちゃんを乗せる。
帰る彼らの姿を横目に、これからの事を考える。
ホームレスか…。
自分がそうなるとは、夢にも思ってなかった。