焦がれて



「行こ」


放課後あいつらの見守るなか、岡崎の席の前に立つ


こちらを見た岡崎は少し間を置いてから
立ち上がった



それから冷やかしてくる友だちと少し戯れて、


ふと陸人を見ると無表情で何かを見ている



視線を辿ると、


岡崎?



もう一度陸人を見ればこちらを見ていて目が合う



「じゃあな」


手だけ振って笑った陸人に、手を振り返して教室を出た




ちゃり庫でちゃりをとり、二人並んで歩く

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