焦がれて



その時は本当になんとも思ってなかったんだ



だから


「お前、ショーヘイのこと好きなんだっけ ?」


痛みなんて、悪気なんて、


何もなかった






「なに、それ」


目の前のクラスメイトの表情が固まるのを見て、初めて焦りを覚える




「 あれ、違った?、って、デリカシーねー な!わりい。」


その曇っていく表情を、なんとかしたくて



「や、やたらこっち見てるじゃん?だから 俺らてっきりそうかと、」



俺が言葉を紡げば紡ぐほど、彼女の表情は歪んでいった



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