約束~青空の下でキミがおこした奇跡~
秋空*グラウンドの真ん中で
体育祭も残すことクラス対抗リレーだけだ。
「ふー」
私、加藤真鈴は緊張のあまり胸がドキドキしてる。
え、何故かって?
それは…
クラス対抗リレーが私にとって大切なものだから。
「俺、一位なるからしっかり見てろよ!」
そう言ったのは、優しく微笑んでいる同じクラスの山田優太だ。
「ぅん」
「あの約束、絶対だかんな!」
少し照れながらはにかんだよう笑う彼は、とてもキラキラして見えた。
「一位…とれたらいいね?」
「もちろん、応援してくれるよな?」
私を見つめる瞳に吸い込まれそうになった。
「しないー!」
「え、してくれよー!じゃないと、やる気でねーし…」
しょんぼり肩を下げ落ち込む優太は、飼い主に叱られた犬みたいだ。