約束~青空の下でキミがおこした奇跡~
ーーーパァーン
ゴールを知らせるピストルの音が鳴った。
「きゃー!! やったー!」
ゴールテープを切る少し前に、優太は追い抜いて1位になった。
嬉しすぎて、私は叫んでしまった。
「真鈴ー!」
優太は、クラスのリレメンにかこまれたけど、その中をくぐり抜けて私のほうへむかってきた。
「ゆうたー…!」
私も優太の元へ駆け寄ろうとした。
けど、私は白線の中に入れないし、優太も白線から外にでれない。
それが、すごくもどかしく感じた。
「ますずー!」
優太は、グラウンドの真ん中あたりで私の名前を叫んだ。
瞬間、みんなが一斉に私と優太を交互に見た。