約束~青空の下でキミがおこした奇跡~
「…はっ?」
私の顔を覗き込んだ優太は、とても驚いている。
そして、何故か優太の顔がみるみると赤くなりはじめた。
「…それ、反則だろ!」
優太はぼそっと呟いて、手を顔においてしゃがみこんだ。
「え、なにー?」
優太の意外な一面を見て、私は1人きゅんとした。
「なんもねーよ!」
「気になるじゃんかっ!!」
「勝手に気にしてろ!」
そう言って、優太は立ち上がり、また白線をひきはじめた。
「けち、けち、どけちー! 教えてくれたっていいじゃん!」
「無理」
その時、隣のクラスの体育委員が私たちの名前をよんだ。
「加藤と山田!」
『なにー?』
「その白線ひき、他の奴らがやるからもういいってさー」
「あ、そーなの? なら、何したらいいの?」
私がそう問いかけてみたら、何故か優太はムスッとした表情を浮かべていた。