約束~青空の下でキミがおこした奇跡~
「うーん、任されてる仕事終わってるんなら、帰っていんじゃない?」
「わかったー!」
「真鈴、行くぞ」
突然、優太に手首を引っ張られた。
「優太? どこに行くの?」
「…」
「手、痛いよ、優太」
私が話しかけても無言のまま、優太はどこかに向かってる。
「……離してよ!」
きっと涙声だったと思う。
優太に引っ張られてる手が痛くて、無言の優太がこわくて、
私は、今にも泣き出しそうだから。
「さっきから変だよ? こんな優太嫌いっ!!」
私は、引っ張られている手を振りほどいて、来た道を戻ろうとした。
「……ごめん」
私は、優しく手を引かれ優太と向き合うようなかたちになった。
「ごめん、ごめんな、真鈴」
優太は、私の涙を優しく拭ってくれた。
「ねぇ、優太。 どうしてこんなことしたの?」