俺の幼馴染が鈍感過ぎる
「どうして…他の女の子たちと、キスをするの?どうして、あの子たちにキスをしたその口で…私に好きと言うの?わからないよ…
なみの想いは分からない…なみの心なんて、見えない‼」
静かな声はどんどんと大きくなり、ポロポロと零れる涙をそのままに、感情のままに訴えてくる。
「大好きなのは、私。なみが私を想うって言うのなら、なみが私を想うよりも…私の方がなみのことを想ってる」
今まで…ゆうが俺のことを思ってるなんて…いや、多分何処かで俺のことを想ってるって…思ってたんだ。
だから、ヤキモチをやかせたいって思ったんだし。
「ねぇ、教えてよ!なみは、何で他の子とキスしたりするの!」
「あれは…俺の、子供染みた行動だったんだ。ゆうは、俺に好きとも何とも言ってくれない。だから、言わせたい。ヤキモチをやかせたい。そう、思ったんだ」
我ながら…馬鹿みたいなことをした。