俺の幼馴染が鈍感過ぎる
「燈が、誰を想っていてもいいよ。ボクは、自分の勝手で燈を想うんだから。いつまでだって、待つよ。燈の想いがボクに向くまで。だから…ボクは。燈のことを想っていても、いい?」
頬を真っ赤に染めながらの告白。
今回のデートで分かったのは、オレがハルのことを好きだと思っていること。
「待たなくていいよ、ハル」
静かに告げると、悲しそうな顔のハルが少し離れた。
「ボクは、近くにいちゃだめ?」
「ううん、違う。オレがハルのこと好きだから。待たなくても、もうオレの心はハルのものだ」
ハルの手を掴み、ぐっと引いた。
オレの膝下にハルが倒れ、安定感のない丸い箱がグラグラと揺れる。
ハルをオレの横に座らせて、オレは立ち上がった。
椅子に片方の膝を載せて壁とオレの足でハルを閉じ込め、ハルの両手をオレの両手で拘束する。
そして、優しいキスをした。
顔は近づけたまま少し離れ、外を確認して告げた。
「丁度、頂上。ハル、好きだ。オレのこと嫌いになっても逃がさねぇからな」
☆番外編「燈ちゃんの恋」終わり☆