とけていく…
「…なんか、用事があるんだろ?」
体育館の入り口の脇に腰を下ろした雄介が、不意に尋ねてくる。すると、涼の顔から笑顔が消えて、真顔になった。
「紫とはダメだった」
「まじか」
眉間にシワを寄せる雄介に、涼は続けた。
「自分の気持ちに嘘をつけなくなった」
彼の言葉を聞くと、「そっか。仕方ねぇよな…」と漏らしたのだ。涼はさらに続けた。
「…あと、俺さ、二学期から、学校休むことになったわ」
「なんで?」
突然の休学宣言に、雄介の目がキョトンとした。
「ピアノのコンクールに出ることになったんだ。その練習に集中するためにさ」
“ピアノ”と聞いた瞬間、雄介の眉が動いたのを涼は見逃さなかった。
体育館の入り口の脇に腰を下ろした雄介が、不意に尋ねてくる。すると、涼の顔から笑顔が消えて、真顔になった。
「紫とはダメだった」
「まじか」
眉間にシワを寄せる雄介に、涼は続けた。
「自分の気持ちに嘘をつけなくなった」
彼の言葉を聞くと、「そっか。仕方ねぇよな…」と漏らしたのだ。涼はさらに続けた。
「…あと、俺さ、二学期から、学校休むことになったわ」
「なんで?」
突然の休学宣言に、雄介の目がキョトンとした。
「ピアノのコンクールに出ることになったんだ。その練習に集中するためにさ」
“ピアノ”と聞いた瞬間、雄介の眉が動いたのを涼は見逃さなかった。