とけていく…
『中学ん時から思ってたけど、たとえ血の繋がった姉ちゃだとしても、お前が好きだと思うなら別に止めようとか思わなかった。そんなのは人の勝手だからな。でも、今はどうだ? 真紀先輩自身を好きだと思うなら、別に何も言わないが、代わりにしてるだけなら、やめとけ』
"代わり"という言葉が、棘のごとく涼の全身につきき刺さっていた。
(確かに、懐かしい気分になる…。けど…)
真紀が一方的に絡んで来るだけで、巻き込まれているのは自分だ。俺は…
彼は大きく息を吸った。
「…あいつは、由理の代わりにもならねぇよ。でも突然、紫をそんな風に見れない。それに今はピアノを弾ける嬉しさに浸っていたい、ただそれだけなんだ」
『なぁ、一つ聞いていい?』
「なんだよ」
妙に落ち着いた口調の雄介に、涼は警戒した。
『お前のピアノをもっと聞きたいって言ったのが真紀先輩だから、弾きたいの
?』
「!!」
"代わり"という言葉が、棘のごとく涼の全身につきき刺さっていた。
(確かに、懐かしい気分になる…。けど…)
真紀が一方的に絡んで来るだけで、巻き込まれているのは自分だ。俺は…
彼は大きく息を吸った。
「…あいつは、由理の代わりにもならねぇよ。でも突然、紫をそんな風に見れない。それに今はピアノを弾ける嬉しさに浸っていたい、ただそれだけなんだ」
『なぁ、一つ聞いていい?』
「なんだよ」
妙に落ち着いた口調の雄介に、涼は警戒した。
『お前のピアノをもっと聞きたいって言ったのが真紀先輩だから、弾きたいの
?』
「!!」