過去の栄光。

「海外に出張中のご両親に確認したから間違いないはずだが、」
「え。両親に…ですか？」
なんで俺の両親の連絡先を知ってんだ？！
「そうだ、確か今はオーストラリアだったかな？」
確かに親は今オーストラリアに出張していた。これは事実だと確信した。
「ご両親は転校のことについて全く知らなかったそうだが？どうなっているんだ」
周りの偉そうな奴らもざわざわしはじめた、これはもう覚悟するしかないな
「……すいません。あの転校届は全て私が書いた不正の物です。本当に申し訳ありません。親に黙って前の中学の先生を騙しました」
「素直なのはいいがもちろん君がやった事は違反だ。しかし君はもう卒業証書も貰ってしまった。証書を取り消す事はできない」
「はぁ、」
「そこで我々は君への処分を考えたんだ。」
そういうことか、コイツら処分を伝えるために…
「君への処分は、高校最初の１年間を自宅謹慎するというものだ」
「自宅、謹慎」
「そう、だか留年という訳ではない。安心したまえ、これは理事長の方々と決めた。君は成績が優秀だったから、普通は留年させるところを謹慎で済んだという話だ　日頃の行いに救われたな」
救われた、…そうなのかな？
「はぃ、ありがとうございます。　あの、入学予定の高校は…」
「それについては私が高校に伝えておいた。心配はいらない」
「そう…ですか。　いろいろとご迷惑をお掛けして大変申し訳ありません」
「もう反省しているようだな。もういいよ。１年間は我慢して２年からまた頑張りなさい。私たちも期待しているよ」