過去の栄光。

『あの露威くんがねぇ…、　聖蘿、大丈夫？』
「……うん。　なんか急にごめんね？」
自分が聞いてほしくて電話したのになぜか袮尋の優しい声を聞くと涙が溢れてきた
『聖蘿…大丈夫、露威くんドジだからしょうがな、』「袮尋っ」
『えっ？』
私は袮尋の言葉を遮ってある決心を伝えた。
「私、やっぱ露威のことあきらめようかな…？って。」
『聖蘿…　あきらめる事はないと思うよ。確かに彼女がいるんじゃ不利だけど、露威くんの１番側にいたのは聖蘿でしょ？』
「でも、いくら付き合いが長いからって彼女にかなう訳じゃないし…私自信ないよ～袮尋～！」
誰にも見られてないからいいけど今の私の顔は涙と鼻水でいっぱいだ
『落ち着け聖蘿！明日またゆっくり話そっ！』
「うん、そぉだよね　急にごめん、また明日」

「はぁ…」
露威がモテるのは誰だって知ってた。告白されない日なんて無いんじゃないかってくらいの勢いで、ちょっと街を歩けばスカウトマンの虜。
こんなブスの私じゃいくら幼馴染みで家が隣でも釣り合わない事は自分でも分かってたつもり、でもいつの間にか好きになってて、１人の時露威のことを考えてた時間も少なくなかった、かな？