過去の栄光。
「あ、そうですけど… でもなんで?」
ていうか、栂野さんってお姫様みたいにいっつもニコニコしてんのになんかイメージと違う気が…
「あんたに話す筋合いはないって言うとこだけど、まぁ教えてやってもいいわよ?
  露威がね、話してる時によくあんたとの昔の話を聞かせてきたのよ」
「露威が、私の話を?」
そーだったんだ…
「ほんとどーでもいいつまんない話ばっかり、てかあんた露威の幼馴染みらしいけどそんな顔じゃ露威も幼馴染みって言いにくいわよね」
「……」
悔しくて言い返したいけど涙が出てきて止まらない…
「なに?あんた泣いてんの? 美人の涙はひかれるって言うけどあんたみたいなブスに泣かれてもねぇ?見にくいだけよ」
もうこの人の話聞いてられないっ!

私は栂野さんの前から走り去った
「なんなのよあの人っ! いっつもあんなひどい事言う訳? あんなにブスブス言わなくたっていいじゃない~!!」
高校にもなって子供みたいに目を真っ赤にして泣いていた
露威はあぁいう人が好みだったの? 家に帰っても悔しさでずっと泣いていた…

すると携帯が鳴った。画面を見ると-弖魁露威-の文字
「もぉ、なんで… 私、やだよ」
-ピッ-

「もしもし? なに急に電話なんかしてきて」
『…いや、学校来てなかったし奈牀がお前が泣いてたって言ってたから なんとなく…』
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