帝国学園王国
コンコン。
おそらく陸がいるであろうロイヤルルームのドアを静かに叩いた。
『あかり?入っていいよ。』
『失礼します。あの、私…』
『硬くならないでいいよ。しかも、2人の時は敬語使うのもやめて?』
そう言ってニコッて笑う陸の笑顔は本当に天使なんじゃないかって思えるくらい綺麗。
『でも…』
『あかりが初めてなんだ。俺の事ちゃんと見てくれた人。』
『…?そんなはずないよ。』
『いやぁ、それがね、あるんだよ。みんな俺に近付く目的はお金だからさ…』
陸は切なそうな悲しそうな…そんな顔をして続けた。
『俺の事知らないって子に出会って新鮮でさ。この子は本当の俺の事みてくれてるんだなーって。』
『陸…』