ロスト・プリンセス
涼介side
り「…晴也。ちょっといい?」
バイト(モデル)
から帰る途中晴也の家へよった。
せ「どうしたの?」
り「もし…もし俺が自分の気持ちを伝えたら俺のファンで居てくれてる読者の子達は悲しむかな?もうモデルでいれなくなるかな?」
せ「……」
り「ゴメン。急にこんな事聞いて。」
せ「柚樹ちゃんの事だよね。なんかあった?」
り「先週さ柚樹が家に来たんだ。こっそり」
せ「え!?」
り「その時に…今までのこと全部話してくれたんだ。」
せ「うん。」
り「でも俺…『待ってる』としか言ってやれなかった。」


離したくないって思ったのに、こんなにも柚樹のことで頭がいっぱいなのに…
それしか言えなかった。り「あいつは…家から出たり、自分の辛い過去を話したり、勇気を出して決断してきた。だから俺も…柚樹のために何かしてやりたいんだ。」
せ「…涼介言いたいことは分かったよ。大切な人を助けたいってゆう気持ちもよく分かる。」
晴也…!


せ「でも僕は、涼介個人の目的のためにファンを悲しませるようなことは認めない。」
り「……」
せ「涼介はモデルなんだよ。何千ものファンの夢とか背負ってる。僕ら自身だってモデルでやってくことを想いをかけてる。違う?」
り「…違くない。」
せ「涼介の問題にファンを巻き込んで欲しくない。これが涼介の幼なじみと仕事仲間としての言いたいこと。」
り「…ごめん…」
晴也の正しすぎる言葉で甘い考えの自分に恥ずかしさすら覚えた。
せ「…今から言うのは仕事とか関係なくただの美風晴也としてだけど…」り「え?」
せ「涼介は何の考えも想いもなしに『待ってる』とか言わないと思う。」り「どうゆう意味…?」せ「んーと…自分のことを待っててくれる人がいるだけで、それはかなりの支えになってると思うよ。たとえその人がただ待ってるだけだとしてもさ。」
り「……」
せ「まぁあくまでも僕の個人的な意見だけど。」 、


『待ってる』って…
自分との勝負期間なのかもな…。
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