水色の魔女と平凡な俺
「なら聞かせてもらうが、何がそんなにチャンスなんだ?」


 ぶっきらぼうな口調で、俺は翔太に訪ねた。英語の後の15分間、グッスリ眠る俺のささやかな楽しみを潰されるのは好きじゃない。用件はさっさと言ってくれ。


「ふっふっふ、聞いて驚くなよ」


 そう言うと翔太は、更に身を乗り出して俺の耳に近づいてきた。

 息がかかって気持ち悪い、止めてくれ。

 やがて翔太が、本当に微かな声で、俺に衝撃の事実を伝えた。
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