水色の魔女と平凡な俺
「放課後、我が校のダンス部員全てが、体育館でミニスカになるそうだ」





 世界が、一瞬止まったかのように思えた。時を超越するということは、きっとこういうことなのだろう。


 俺の頭がフル稼働するのには、そう時間はかからなかった。


 少しの沈黙の後、渇ききった口調で、俺は翔太に尋ねた。





「なぜ、そんなことを知ってるんだ?」


「ふっ、この学校のことに関して、俺が知らないことは無いのさ」


 こめかみに手をあて、翔太は言った。
 翔太の周りに、キラキラ光る星が沢山瞬いてみえるのは、俺の錯覚だろうか。
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