秋恋短編集
「ちがうよ!ご褒美がほしいんじゃなくて、なにかお礼がしたいの!!」
…あ、ちょっと鼻息が荒くなっちゃったかも……
「…そっか、ありがとう。楽しみにしてるよ」
なんだかちょっと嬉しそうな表情をした一宮くんに、私の心臓が一瞬跳ねた気がする。
「うん!一宮くんに楽しんでもらえるような場所、考えとくね!!」
なんだか、一宮くんとの約束が増えたことが嬉しかった。
あと1週間頑張ったら、一宮くんとのお出かけ。
楽しみで仕方ない。
でもとりあえず今は、目の前の勉強を頑張って、一宮くんに褒めてもらおう。