202号室の、お兄さん☆【完】

日曜日。
私は先日の駅前広場で、岳リンさんを待っていました。

朝から、仕事帰りでホスト姿のトールさんがお化粧をしてくれて、リヒトさんが服と髪型をセットしてくれました。

皇汰と千景ちゃんは一足先に、皇汰の見たかった映画を見終わり、指定スポットへ行って待ってます。

私も、緊張しながら待ってます。

皇汰は、この緊張している雰囲気が、罠が感じられないから良いと言ってました。


本当は、作戦の事を考えて緊張していたんですが。


それ、に。
……昨日も今日も、お兄さんの部屋は、人が居ないかのように静まり返っていました。


『何』が、お兄さんをそんなに縛り付けているんだろう。



「アレー!? アナタ、みかどサン?」

後ろから声がして、身構える。
このパターンは、前回の岳リンさんで学習済みだ。


「がくリ……」

私が緊張した笑顔で振り返ると……?

あれ。


「やぱりっ みかどサンでしたねー。ワタシ、分カリマスカ?」

そこに、は、

何故か片言の日本語を話す、スーツ姿のドラガンさんが居ました。

 
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