202号室の、お兄さん☆【完】
大学の食堂で千景ちゃんと待ち合わせ中です!
最近バタバタしてたので千景ちゃんとゆっくりするのは久しぶりです。
5月新作の3種類のパスタで悩んでいると、後ろから爽やかな声がしました。
「おや、みかど女史ー」
「葉瀬川さ……教授!」
珈琲と杏仁豆腐を頼んで、何故か同じテーブルに座りました。
私もオレンジジュースを頼み、座ったら、葉瀬川さんは此方をじーっと見て来ます。
「さっき駅前の本屋でねー」
「はい」
「鳴海んが……」
「!!??」
ついオレンジジュースを零してしまい慌ててハンカチで拭きます。
「やっぱりか」
「な、なんですか?」
「いやー、鳴海んが真っ赤な顔で雑誌を物色してたから、『ああ、エロ本か、何フェチだろ』ってこっそり見たんだよー」
え……エロ本……。
残った少しのオレンジジュースをストローでかき混ぜながら、気まずい空気を誤魔化す。
「でもね、鳴海んが買ってたのはエロ本じゃなくて
ゼクシィだったんだ!」
ゼクシィ!!!!!!!!!!
ひうわあはかまは!!??
「やっぱりびっくりだよねー。鳴海んはカフェしてるんだから、食べ物に因んでメロンを買うと思ってたのにー」
そ、そんな考えをする葉瀬川さんにもびっくりです!!!