202号室の、お兄さん☆【完】
「それは幸せそうな鳴海さんをイジメに行かなきゃね」
「行く行く~」
「や、止めて下さい!」
葉瀬川さんも女子大生の様にキャッキャッとテンションをあげるが本当に止めて欲しいです。
「まぁ……結婚とか言われたらまだ18だもん。戸惑うわよねぇ」
「――でもあんな奥手な鳴海んが凄い勇気だねぇ」
2人が盛り上がる中、やはり言ってしまった事を少し後悔しました。
――人の気持ちを、ましてや本気でプロポーズしてくれた気持ちを、言いふらしたみたいで罪悪感が……。
「ごめんなさい、千景ちゃん。やっぱり一回家に戻ってからバイト行きます」
「そう? 私も話は終わったから別に大丈夫だけど……」
「うん。また今度一緒に食べようね」
そう言って立ち上がった私の手を、千景ちゃんは強く握り締めた。
「――迷ったり悩んだら、1人で抱え込まないで相談してね?」
そうウインクされて、ちょっとトキめいてしまいました。
……いつも、ありがとう。
千景ちゃんには本当に感謝してます。