202号室の、お兄さん☆【完】

少し微妙な気持ちと言いますか、アルジャーノンに申し訳無い気持ちが浮かびながらも、

サボテンハンバーガーと、
サボテンハンバーグを食べた後、

サボテンソフトクリームを食べながら、お兄さんとベンチに並んで座りました。


「いや~。リスザル可愛いですね」
「はい」
「でもカピバラさんも可愛かったですね」

「そうですね」

「でも、サボテンのあの「お兄さん!」

気持ちが高揚しているお兄さんを、幸せな気持ちで見つめながら、私はゆっくり言いました。







「プ、プロポーズの返事、聞いてくれますか?」



「っ!!」



お兄さんは、目を見開いた後、静かに頷いてくれました。


とは言っても、昨日、私の気持ちは全て伝わったかもしれませんが……。



「あの、プロポーズなんですが、




結婚はする事はできません」


「へ!?」


お兄さんの顔がしわしわと悲しそうに歪みましたが、私はゆっくり微笑んで伝えました。



「『今』は、結婚は速すぎると思うんです。
それに、お兄さんはフラッシュバックを克服したくて焦って、
早く大人になろうと背伸びしたんですよね?」


ぜ、ゼクシィやら式場パンフレットも、
フラッシュバックに立ち向かおうと暴走した結果だと、昨日分かったから。
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