202号室の、お兄さん☆【完】
「解釈は人それぞれで、今のは私の意見だから、気にしないでくれ。君が面白いと思っていたのなら不快にさせてしまったろう」
漫画を馬鹿にせず、漫画の世界やテーマを受け止めているんだ。この人、凄いなぁ……。
「で、これが初版。これが第三版、第六に第八版もある。第九版からは誤植が訂正され、完全版にはおまけページが……」
ああ、違った。
この人は漫画が好きな漫画コレクターだ。
皇汰も千景さんも苦笑いを隠せない。
まだまだ、色々な漫画の説明や自慢や、コレクションの紹介をされたが、千景さんが鼻ちょうちんを作り出し始めたので、葉瀬川さんはため息をついた。
「鳴海んは、土日は部屋から出られないから、私がバイトを頼んでいるんだ。日焼けを紙鑢で綺麗にする、ね」
ん? 『部屋から出られない?』
「今日は物音一つしないから、居ないのかもしれませんよ」
そう言うと、葉瀬川さんは更に無表情になり、漫画を片付け始めた。
「いるよ。土日は『監禁日』だから」
「へ」
「葉瀬川さん!!」
鼻ちょうちんを割った千景さんが慌てて、葉瀬川さんの口を押さえた。
「今日は失礼しますね」
そう言って、私たちを強制的に部屋から出したのだ。
漫画を馬鹿にせず、漫画の世界やテーマを受け止めているんだ。この人、凄いなぁ……。
「で、これが初版。これが第三版、第六に第八版もある。第九版からは誤植が訂正され、完全版にはおまけページが……」
ああ、違った。
この人は漫画が好きな漫画コレクターだ。
皇汰も千景さんも苦笑いを隠せない。
まだまだ、色々な漫画の説明や自慢や、コレクションの紹介をされたが、千景さんが鼻ちょうちんを作り出し始めたので、葉瀬川さんはため息をついた。
「鳴海んは、土日は部屋から出られないから、私がバイトを頼んでいるんだ。日焼けを紙鑢で綺麗にする、ね」
ん? 『部屋から出られない?』
「今日は物音一つしないから、居ないのかもしれませんよ」
そう言うと、葉瀬川さんは更に無表情になり、漫画を片付け始めた。
「いるよ。土日は『監禁日』だから」
「へ」
「葉瀬川さん!!」
鼻ちょうちんを割った千景さんが慌てて、葉瀬川さんの口を押さえた。
「今日は失礼しますね」
そう言って、私たちを強制的に部屋から出したのだ。