202号室の、お兄さん☆【完】


「お兄さん……」

「3ヶ月後を楽しみにしていて下さい」

「鳴海、てめー!!」

岳理さんが走って来たので、お兄さんはヤバッと少し焦りましたが、







「行ってきます、みかどちゃん」


チュッ



……ちゅっ?



ほ、ほっぺに何か感触が……。



「お前、俺のみかどに何してんだ!」

そう怒鳴りつけますが、船は入り口を封鎖すると、すぐに出航の準備を始めました。



……お兄さんと麗子さんと定宗さんだけの為に日本に寄ったのでしょう。麗子さんの合図ですぐに出発しました。


「ああああ!!!」

「も~~疲れたぁ」

「鳴海んの馬鹿!!」

「南アフリカ行ってしまえ!!」


そう言いながら、皆さん1人1人、紙テープを受け取ってくれました。



お兄さんが大きく大きく手を振ってくれるのが、嬉しくて溜まりません。



「お前、帰って来たら覚えとけよ」

岳理さんは、地面の石を拾って懸命にお兄さんに当てていました。


 
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