202号室の、お兄さん☆【完】

「……何で?」

「岳理さんは『鳴海』って言いまくりじゃないですか! 私には罰があるのにずるいです」


「…………」

そう言うと、煙草の煙を空へ吐き出して、溜め息を吐きました。



「じゃあ、俺も罰、受けるか」

「も、もちろんです!!!」

さて、どんな罰にしましょうか!!
ふっふっふふふ!!!!

ですが、ポーカーフェイスな顔で岳理さんは、酷い罰を言いました。





「俺が『鳴海』っていう度に、俺からみかどにキスする」

は……?


はい……?



「お前が『お兄さん』っていう度に、みかどから俺にキスする」



「な、何それ!!! ば、罰ゲームでも何でも無いじゃないですか!!」


「鳴海、鳴海、鳴海鳴海鳴海鳴海鳴海鳴海鳴海鳴海」

「わわわ!!! 連呼しないで!! ストップストップストッープ!!!!」

慌てて、岳理さんの口を抑えようとしますが、ひらりと逃げられてしまいました。



「だって、みかど、名前は呼ばなくても結局は話題は鳴海の事だし」

フッと余裕ぶって笑う岳理さんが、に、憎たらしいです!!


 
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