202号室の、お兄さん☆【完】
「ど……ドラガンさん?」
「お?」
ちびちびと焼酎を飲む、スーツ姿のイケメンは、間違いなくドラガンさんです。
びっくりしたドラガンさんの手は、止まっていました。
「はい、水。……大丈夫?」
座布団の上に寝かされていた利江ちゃんを起こし、水を渡しているのは……、
「トールさん?」
「みかどちゃん!?」
そして、お絞りで額を拭いてあげていたイケメンも、私を見て驚いてます。
「り、リヒトさん……」
ドラガンさんにトールさんにリヒトさん……。
た、確かに、私が知る男性陣の中では一番のイケメンさん達ですが……。
「みかど、知り合いなの?」
「ええ!? M大のトール様と、デザイナーのリヒト様だよ!?」
『様』……? と言いますか、利江ちゃん、ジュースしか飲んでないから酔っ払ってないですよね。
三人を前にして、倒れただけみたいです。
「「俺ら、みかどちゃんの彼氏と友達なの」」
そう言うと、2人がびっくりして私に詰め寄った。
「知らなかったよ!」
「ずるいじゃない!」
あはは、と笑って誤魔化したけれど、ドラガンさんが助けてくれました。
「最近まで、この2人は撫子の彼氏と喧嘩してたからな」
「「撫子!?」」