202号室の、お兄さん☆【完】
「まぁまぁ。それより、ここにコインがあります」
そう言って2人はそれぞれ外国のコインを1つずつ見せてきました。
「で、これを握った俺の手に亜美ちゃん、君の息を吹きかけてみて」
「利江ちゃんは、俺の手に」
2人は頬を染めながら、リヒトさんとトールさんの手に息を吹きかけました。
そうすると、 リヒトさんさん達は手を広げました。
「わわ! コインが消えてます!」
「なんじゃ? どこに隠したんじゃ?」
ドラガンさんも身を乗り出して手を見つめます。
「乙女の吐息に恥ずかしくて、隠れちゃったみたい」
「ドラちゃん、焼酎のグラス持ち上げてみて」
「……?」
ドラガンさんが手元のグラスを持ち上げると!!
コインが現れました!
「す、凄いです」
「えー! なんでなんで?」
「も1回してー」
私たちがはしゃぐと2人は微笑みました。
「「俺たちは恋の魔法使いだからね」」
さ、さすが2人です。
誰もが美しいと思うお二人だからこそ許されますね。
岳理さんが言ったら笑ってしまいます。
「そういや、撫子は岳理殿に許可もらったのか」
「え…?」
「これは、合コンじゃぞ」
ああ!!!!